髄膜炎菌感染症への対応

髄膜炎菌感染症は、早期に診断及び抗菌薬の治療を開始しないと致死的な転帰あるいは死亡に至ることがあります。

髄膜炎菌感染症が疑われる場合あるいは否定できない場合には、「直ちに診察を受け、適切な抗菌薬による治療が必要であること」を患者さん又はご家族(又は介護者)に説明してください。
髄膜炎菌感染症が疑われる場合あるいは否定できない場合には、十分に管理できる医師・医療機関のもとで、髄膜炎菌感染症の診断、治療に精通した医師との連携を取った上で治療にあたってください。

1) 発症時の管理方法

ユルトミリス®投与中に発熱等が認められ髄膜炎菌感染症が疑われる場合あるいは否定できない場合には、血液培養を含む必要最低限の検査を実施した後、起因菌の判明を待たずに髄膜炎菌を標的とした抗菌薬1)を投与開始し、起因菌が判明した後に適切な抗菌薬に変更してください。また、侵襲性髄膜炎菌感染症の場合には感染症法に基づく届け出が必要です2)。抗菌薬使用後の血液・髄液培養では、原因菌の同定が困難な場合があることをご留意ください1)

① 髄膜炎が示唆される身体所見(頭痛、項部硬直等)が認められない場合

発症時に症状が軽度であっても髄膜炎菌感染症を念頭に置いて必要な検査、早期の抗菌薬治療が必要です。 敗血症の徴候がある場合には、早期の抗菌薬治療に加え日本版敗血症診療ガイドライン3)等を参考に適切な全身管理、補助療法を実施してください。

② 髄膜炎が示唆される身体所見が認められる場合

脳圧亢進による脳ヘルニアの徴候がない場合には髄液検査を実施する等適切な検査、早期の抗菌薬投与を含めた治療にあたってください1)

2) 脳ヘルニアの徴候を認める髄膜炎、あるいは敗血症が示唆される場合には集中治療室
(ICU)との連携が必要な場合があることを念頭に置いて治療にあたってください。

細菌性髄膜炎診療ガイドライン では、第三世代セフェム系抗菌薬(例:セフォタキシム、セフトリアキソン等)の抗菌薬療法が推奨されています。
セフォタキシム:2.0g・前に静注または点滴静注(1日最大投与量12g、保険適用は4g)
セフトリアキソン:2.0g・に静注または点滴静注(1日最大投与量4g)

用法・用量については最新の添付文書を参照ください。
  1. 1) 細菌性髄膜炎診療ガイドライン
    http://www.neuroinfection.jp/pdf/guideline101.pdf
  2. 2) 厚生労働省ホームページ 侵襲性髄膜炎菌感染症
    http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou11/01-05-09-01.html
  3. 3) 日本版敗血症診療ガイドライン
    https://www.jsicm.org/pdf/jjsicm24Suppl2-2.pdf

髄膜炎菌感染症が疑われる注意が必要な症状

初期症状は、以下のような一般的な風邪やインフルエンザの症状と区別がつきにくい場合があるので注意が必要です。

その他、髄膜炎菌感染症には以下のような症状があります。

担当医師または緊急時受診可能医療機関と連絡が取れない場合、すぐに救急車を呼び、患者安全性カードを救急救命室のスタッフに提示してください。
患者安全性カードを常時携帯してください。
他の病気の治療に関わるすべての医師にこのカードを提示してください。
このカードに記載する「髄膜炎菌感染症が疑われる注意が必要な症状」(上記)のいずれかを認めた場合、ユルトミリス®を処方している担当医師にすぐに連絡してください。

患者安全性カード

動画・資材

安全性情報(特定使用成績調査)