ユルトミリス®を投与すると、髄膜炎菌に感染しやすくなるの?
ユルトミリス®を投与していると髄膜炎菌に感染しやすくなるしくみ
ひとの血液の中には補体という成分が存在していて、莢膜で覆われた頑丈な髄膜炎菌に孔をあけることにより直接破壊します。これは、通常の免疫プロセスです。
(くわしい補体の働きについてはこちら)
※イメージであることをご了承ください。
ユルトミリス®は、攻撃的になった補体の一部に結合して、全身型重症筋無力症患者さんにおいて、補体が自分自身を攻撃するのを防ぎます。(くわしいユルトミリス®の働きについてはこちら)
しかし、そうしたユルトミリス®の作用によって、莢膜をもった細菌に対する補体の攻撃もおさえられてしまいます。そのため、ユルトミリス®を投与している患者さんでは、髄膜炎菌に感染しやすくなるのです。
※イメージであることをご了承ください。
それぞれの役割
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不活性状態(静かな状態)の補体:
外敵が侵入してきたら、すぐに出動できるよう待機している。
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活性化した(攻撃的になった)補体:
外敵が侵入してきたら、それらを攻撃できるよう変身する。
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髄膜炎菌:
髄膜炎菌感染症の原因となる細菌。
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ユルトミリス®:
攻撃的になった補体にくっついて、補体の攻撃をとめる。
※イメージであることをご了承ください。
ユルトミリス®を投与された患者さんのうち、髄膜炎菌感染症にかかる割合
2021年12月31日時点の製造販売後安全性情報では、全世界でユルトミリス®を投与された約5,734人年※のうち3人において髄膜炎菌感染症が報告されました。これは全世界で100人年あたり約0.05人の報告率、つまり、10,000人に1年間投与したとして、5人くらい発現するという計算になります。
※人年:ユルトミリス®を投与した人数に、投与した期間(年数)をかけあわせた値。たとえば、10人に5年間投与した場合は50人年、10年間投与した場合は100人年となります。